関節の痛みは「リウマチ」などの危険な病気である可能性があります。リウマチは症状が進行してしまうと、元に戻せない関節の破壊が起きてしまう危険な病気です。しかし、現在では早く治療を開始すれば、症状の進行を抑え、治療が必要なくなる状態まで回復することも珍しくありません。リウマチかどうかを調べるために、リウマチ初期症状が出やすい手・足・全身に起きている症状をチェックしてみましょう。

手の関節に起きる症状チェック

リウマチは手や足などの末端部分の関節から症状が出やすい病気です。そのため、まずは手に起きる症状をチェックしてみましょう。

手に起きる症状チェックリスト

・朝起きて30分ぐらいの症状が強い
・手がこわばって動かしにくさを感じる
・手の関節がむくんでいる
・関節の形が変わってきた
・関節が腫れている
・腫れた関節を触ると柔らかい
・左右対称に症状が出ている
・指の第二関節や第三関節に症状が出ている
・手首の関節に痛みを感じる
・皮膚に変化はない

以上のチェックリストに当てはまる点が多かった人は、関節リウマチである可能性が高いです。ただし、当てはまるものが少ない場合でも、関節リウマチである疑いがあります。そのため、次はリウマチ初期症状の特徴と、症状が似ている病気について紹介していきます。

手に起きるリウマチ初期症状の特徴

リウマチ初期症状は、左右の手や足などの小さな関節から現れる特徴があります。特に手の指に症状が出やすく、関節の炎症による腫れや痛み、こわばりを感じます。指の先端部分にある第一関節には症状が出にくく、根元に近い第二・第三関節に現れやすいのも特徴です。症状が強く出るのは、朝起きてから30分~60分ほどの時間がもっとも症状が重く、だんだんと落ち着いてきます。

【リウマチと間違えやすい症状】
・「へバーデン結節」
リウマチと見分けるために、同じように指の関節に炎症が起きる病気を確認しておきましょう。左右対称ではない、関節が硬い、第一関節が痛いなどの条件が当てはまる場合は、「へバーデン結節」という病気の可能性があります。詳しい原因は不明で、もともとの体質や手をよく使うことが要因ではないかと考えられています。へバーデン結節は、整形外科で治療を受けましょう。

・「強皮症」(きょうひしょう)
指全体がパンパンに腫れている、皮膚が硬くなっている、寒くなると指の色が白くなる場合は、「強皮症」という病気である可能性が高いです。指先だけではなく、全身に症状が広がり、皮膚の潰瘍や合併症を引き起こすため、早めに検査を受け治療を始めましょう。強皮症は、リウマチと同じように膠原病の一種です。そのため、これらの症状が当てはまる方は、膠原病を専門とする病院で検査を受けましょう。

足の関節に起きる症状チェック

手に次に「足」も症状が出やすい部位です。しかし、手と比べると症状に気づきにくい部位のため、発見が遅れてしまうことがあります。そのため、次は足にみられる症状をチェックしてみましょう。

足に起きる症状チェックリスト

・足の指に痛みを感じる
・足の裏にも痛みを感じる
・足の先がしびれている感じがする
・外反母趾になっている
・爪に変化はない
・ひざなどに、硬いしこりができた
・かかとの関節に痛みがある
・朝のこわばりが強い
・つま先に違和感がある
・手の指にもこわばりを感じる

手と同じく足にも初期症状が出やすいのです。足の指は手の指に比べて、頻繁に動かすものではないため、意識して確認することが必要です。朝起きたときに足裏のしびれが起きていないか、指の関節の動きに支障がないか確認してみましょう。

足に起きるリウマチ初期症状の特徴

リウマチに限らず全般的に足の関節に起きる痛みは、体重による負担がかかりやすい「ひざ」から症状が出やすい傾向があります。そのため、指に症状が現れていなくても「ひざ」の症状に注目することが必要です。また、痛みやこわばりだけではなく、足の変形にも注意してみましょう。リウマチは関節を破壊して、変形を引き起こす病気であるため、重要なチェックポイントです。特に女性の場合、ハイヒールなどの先が狭くなった靴を履く方が多いため、そちらが原因だと思い込んでいる可能性があります。外反母趾などの症状が起きている場合は、靴だけではなく、関節自体の症状を疑ってみる必要があります。

リウマチと間違えやすい症状

・「痛風」
親指だけに急激な激痛と腫れが起きた場合は、「痛風」の初期症状である可能性が高いです。足首やかかとに痛みが走る場合もあります。アルコールや動物性たんぱく質を多くとってしまい、尿酸が増えることが発症の原因です。女性ホルモンが尿酸の排泄を促すため、痛風になる女性は少なく、男性に多くみられる症状です。しかし、閉経などによるホルモンバランスの変化などによって女性も発症する可能性があります。

・「乾癬性関節炎」(かんせんせいかんせつえん)
関節の炎症に加えて、爪がボロボロになっている、赤い湿疹が出るなどの症状がある場合は、「乾癬性関節炎」という病気である可能性が高いです。皮膚や爪の治療には、ステロイドやビタミンDが使用されます。また、関節炎の治療には、リウマチで使用されるメトトレキサートや生物学的製剤が有効です。そのため皮膚科の治療が中心で、場合によってはリウマチ科で治療を受けることもあります。

全身に起きる症状のチェック

最後にリウマチ初期症状は関節だけではなく、全身に起きるものもあります。以下の症状に当てはまるところがないか、一つずつチェックしてみましょう。

全身に起きる症状・生活習慣チェックリスト

・最近、微熱が続いている
・疲れやすくなった気がする
・休んでもだるさが抜けない
・指やひざの関節に水が溜まっている
・喫煙する習慣がある
・貧血になりやすい
・ストレスが溜まっている
・体重が減少してきた

手足の関節に起きる炎症の他にも、これらの症状が現れやすいため、当てはまる方は早期の検査が必要です。また、喫煙やストレスなどの生活習慣の悪化は、リウマチが発症しやすくなる要因と考えられています。これらの条件に当てはまる方は、よりリウマチの可能性が高くなるので注意していきましょう。

全身に起きるリウマチ初期症状の特徴

リウマチは関節だけではなく全身に症状が出ますが、特に初期から起きやすいのは、微熱やだるさといった症状です。また、炎症が起きている影響で、ヘモグロビンが減少してしまい、貧血の症状が出ます。この状態を治療しないままでいると、さまざまな合併症を引き起こす要因となります。主な合併症は間質性肺炎、血管の炎症による心筋梗塞などの症状が起きることもあるので、早く治療を始めることが必要です。

リウマチと間違えやすい症状
・「更年期障害」
リウマチを発症する方の多くが、30代~50代の女性にみられます。年齢的なものから考えると、更年期障害の症状と勘違いされやすいので注意が必要です。更年期障害の場合は、関節の腫れは出ないため、一つの目安となるでしょう。しかし、リウマチの場合は専門医による検査を受けなければ、発覚が遅れてしまう可能性があります。更年期障害の疑いがある場合は、婦人科や内科だけではなく、リウマチ科でも診察を受けましょう。

・「リウマチ性多発筋痛症」
ここまで「リウマチ」と呼んできた病気は、リウマチ性疾患という病気の一つである「関節リウマチ」です。そして、このリウマチ性多発筋痛症も、リウマチ性疾患の一つです。そのため、関節リウマチと、よく似た特徴を持っています。違いとしては指ではなく、肩や首に痛みを感じることが多く、50代以降の高齢者に起きやすい特徴があります。リウマチ性多発筋痛症の治療は、ステロイドによる治療が有効となっています。リウマチ性疾患の一つなので、リウマチ科で検査を受けましょう。

リウマチ初期症状を見逃さないで!

リウマチは早くから正しい治療を受け、関節に負担をかけないように生活習慣にも気をつけていれば、症状の進行を止めることができます。そのため、少しでもリウマチの疑いがあれば、すぐにリウマチ科などの専門科で検査を受けましょう。また、リウマチではなかったとしても、ここで紹介したように症状がよく似た他の病気である可能性もあります。症状が1週間以上続いているようなら、ただの疲労だろうと思わずに一度は医師に診察してもらうことが大切です。

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