手がこわばってしまう日が続くと「もしかして、関節リウマチを発症しているかもしれない」と不安になると思います。すぐに検査を受けようと思っても、どんな検査内容なのか気になって早期検査をためらってしまう方も少なくありません。少しでも検査に対する不安を取り除けるように、リウマチと診断されるまでの検査内容や受診前の確認点などについて紹介していきます。

関節リウマチの診断

関節リウマチは早期治療が重要とされています。では、実際にどのような検査が行われているのでしょうか。関節リウマチ検査の流れや診断基準を紹介していきます。

関節リウマチ検査の診断基準

基本的な関節リウマチの検査は、以下の5つで行われています。 ・問診 ・X線検査 ・血液検査 ・関節液の検査 ・合併症の検査 これらの検査結果をもとに、関節リウマチを発症しているのか、していないのかを見極めています。

関節リウマチ検査の診断基準

2010年に米国および欧州リウマチ学会によって、関節リウマチの診断基準が改定されました。それによって、以前に比べて関節リウマチの早期発見が容易になったのです。 関節の炎症が起きているときに、その原因が他の病気に当てはまらない場合、以下の4つの項目に点数をつけます。 ・症状の数 ・症状の期間 ・血液検査の結果 ・症状が発症してからの期間 点数の合計が6点以上あれば、関節リウマチを発症している可能性が高いということになります。 この基準を使うことによって、早期治療が行えることから、関節リウマチの検査に役立てられています。 実際に使用されている、関節リウマチの診断基準となる分類基準の概要とスコアは以下です。

 

【関節リウマチ検査の分類基準の概要とスコア】

 

分類基準の概要

腫脹・圧痛のある関節数

スコア

大関節の1カ所

0

大関節の210カ所

1

小関節の13カ所

2

小関節の410カ所

3

最低1つの小関節を含む11カ所以上

5

血清反応

 

リウマトイド因子、抗CCP抗体の両方が陰性

0

リウマトイド因子、抗CCP抗体のどちらかが低値陽性

2

リウマトイド因子、抗CCP抗体のどちらかが高値陽性

3

症状が発生してからの期間

 

6週間未満

0

6週間以上

1

炎症反応

 

CRPとESRの両方が正常

0

CRPまたはESPのどちらかが異常高値

1

 

関節リウマチの診断基準は、上記表の診断基準を使うことが多いです。ですが、これだけでは早期のリウマチ診断が難しいことから、日本の厚生労働省は患者さん自身で確認できる「早期リウマチ診断基準」を作成しています。これを使うことで、症状や合併症のリスクを医師が把握できるようになりました。 患者さん自身で行える関節リウマチの診断チェックを紹介します。

 

【関節リウマチの診断チェック】

 

関節の症状

朝のこわばり(朝起きたときに動作しづらいと感じる、左右対称にこわばる関節がある)

手やヒザなどの関節が左右対称に腫れている

関節を動かすと痛い

関節を抑えると痛い

関節以外の症状

リンパ腺が腫れる

疲労感、だるい、食欲不振

微熱

寒冷時に指先が白くなるレイノー現象がある

貧血(合併症)

息切れ(合併症)

口内炎(合併症)

視力低下(合併症)

その他

いつ頃から、どんな症状が、どのくらい続いているのか

家族に関節リウマチを発症している人はいるか

持病と過去の病歴はあるか

服用中の薬やアレルギー薬を使用しているか

 

これらの項目をチェックしておけば、診察を行うときに、医師に症状をしっかり伝えることができます。 また、自分自身でもどれくらい症状が当てはまるのかで、進行状況が何となく把握できると思います。 チェック項目の数が増えてしまう前に、早期診察を受けて症状の進行を抑えるようにしましょう。

関節リウマチ検査の詳細

関節リウマチを適切に検査するためには、様々な検査を組み合わせています。各検査項目によって注目している内容が異なっているので、どの検査も必要不可欠なのです。次は、各検査の詳細について詳しく確認していきましょう。

問診の診断

医師が直接患者さんと話をして、症状が発症した時期や状況などについて問診を行います。この段階で、特に重要視しているのは、朝起きたときのこわばりの有無です。朝のこわばりが完全に回復するまでに、どれくらい時間がかかってしまうのかがポイントになってきます。 関節リウマチを発症していると、朝のこわばりが完全に回復するまでに最短で1時間程かかるとされています。さらに、その状態が6週間以上も続いていると関節リウマチを発症しているリスクが高まります。他にも、服の着脱やボタン掛けなどといった、生活習慣の問題を評価するためのアンケートを使用する場合もあります。

血液検査の診断

血液検査は体の健康状態を知るための指標となりますので、関節リウマチの検査に欠かせない検査です。関節リウマチの場合、以下の検査項目を確認して症状を見極めます。 ・リウマトイド因子・・・関節リウマチの患者さんの約85%が持っている ・抗CCP抗体・・・関節リウマチの患者さんの約95%が持っている抗体 ・CRP・・・体内で炎症が起きているかを調べる検査項目。炎症が起きているとこの数値が上昇する。 ・抗核抗体・・・関節リウマチ以外にも膠原病の状態を把握するための検査。陽性であれば自己免疫疾患の可能性が高くなる。

X線検査による診断

X線検査を行うことによって、関節リウマチがどれくらい進行しているのか、進行度を表すステージを判断することができます。これによって、日常生活の障害の進行度を示す「クラス」判定にも役立つのです。他にも、超音波(エコー)検査やCT検査などを使って状態を調べる場合もあります。

関節リウマチ検査の疑問

関節リウマチの検査を受けるにあたって、様々な疑問があると思います。ここでは、特に多い疑問を5つ紹介しますので、参考にして下さい。 Q:何科を受診すればいいの? A:内科(リウマチ内科、膠原病内科など)や整形外科(リウマチ外科)で受診しましょう。関節リウマチの治療に特化した医師が診察してくれますので、詳しく検査してもらえます。最近では、診療科として「リウマチ科」という病院やクリニックもあります。 Q:検査費用相場は? A:一般的には5,000円~7,000円が相場とされています。しかし、症状に応じて検査内容も異なりますので、やや高額となってしまう可能性も少なくありません。 Q:保険は適用できる? A:検査時のみ保険適用となっています。それ以外の治療費に関しては、自己負担となりますが、高度療養費制度(※1)を使って自己負担額を抑えることができます。 Q:人間ドックでの確認は可能? A:人間ドックでは、血液検査でRAやCRPなどの項目をチェックして、リウマチ因子の存在の有無を調べます。 Q:リウマトイド因子が陰性でも、リウマチと診断される? A:リウマチ因子は健康な人の血中にも存在していることがまれにありますので、必ずしも関節リウマチではないと言い切れません。これはあくまでも診断の目安なので、定期的な検査を行うようにしましょう。 (※1)高度療養費制度・・・保険料の負担が1カ月につき一定額を超えると、超えた分の払い戻しをしてくれる制度

病院での検査と症状の期間把握がリウマチ診断に必要

関節リウマチの診察がどれくらい重要なのかがわかってきたと思います。病院で治療を開始するにあたって、どれくらい症状が進行しているのかを判断する必要があります。正しい治療を受けるためにも、医師に症状の状態や、どれくらいの続いているのかをしっかり伝えましょう。 自分自身で関節リウマチの状態をチェックすることもできますので、病院に行く前に事前チェックをして下さい。そうすれば、診察もスムーズになり、早く治療に取り組めます。

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